国民の海外流出を止めるための解決策

Jargal Defacto
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2024年の国政選挙に立候補する一部の議員に向けて。

今日、モンゴルの全人口は360万人となり、2033年には400万人になると予想される。その時、全国民の何割が外国に移住しているだろうか?現在、人口の何割が仕事に従事し、何割が外国にいるのか?そしてモンゴルで働く人の数がなぜ、減少しているのか?なぜ、多くの国民が外国に行き、母国に戻ろうとしないのか?その原因は何か?モンゴル人がモンゴルで働き、収入を得て、質の高い生活を送ることができるようになるためには、何が必要なのか?

減り続ける雇用

今日、モンゴルの生産年齢人口、ここでは15歳以上のことで、その人口は210万人である。そのうちの120万人が労働力人口(58%)で、893,000人が非労働力人口(定年している人や学生、その他)(42%)である。労働力人口の91%は収入があり、9%が無収入である。しかし、非労働力人口のうちの4万7000人(5.2%)は、労働可能な人材(収入を得る仕事に就いていないが、過去30日間で積極的に仕事を探している人材)である。(出典:国家統計局、2022年)

現在、モンゴルには104,000人が失業状態であり、そのうちの67,000人が男性で、38,000人が女性である。失業者全体の36%が学士、またはそれ以上の学歴を持っている。失業者数は、前年同期比で3,200人増加している。若年層(15~24歳)では19,000人(18%)が失業中である。(出典:国家統計局、2022年)

労働力人口の参加水準(収入がある労働力人口を生産年齢人口と比較した数)は、2022年の時点では58%だった。この割合は、エンストニアでは72%、シンガポールでは70%である。モンゴルでは、この割合は2006年では65%だった。上記の報告書にある生産年齢人口210万人には、ひとり暮らし世帯、外国に住んでいる人、軍人や囚人の数が含まれていない。

増え続ける外国への移住

関係者の話によれば、外国にいるモンゴル人の数は約20万人だと言う。しかし、国家統計局の正式発表によると、2024年の時点で、半年以上外国に住むモンゴル人の数は141,000人(女性76,000人、男性65,000人)となっている。実にモンゴルの全人口の3%相当が外国に移住しており、その半数が32歳以上の者であり、平均して7.2年間、外国に住んでいる。外国に住むモンゴル人の10人に3人は韓国、10人に2人はアメリカ合衆国と日本、10人に5人がその他の国に住んでいる。

国家統計局は、2023年に韓国、アメリカ合衆国、日本、カザフスタン、チェコ、オーストラリア、中国、ドイツ、スウェーデン、フランス、ロシア、トルコ、オーストリア、スイス、イギリスおよびその他の国に半年以上住んでいるモンゴル人の中から1,865人に調査を実施した。彼らの63%が女性、70%が学士およびそれ以上の学歴を持っている。また34%が単身、40%が家族(1~3人)と一緒に住んでいる。85%が在留資格を持っており、72%が働いている。彼らの40%が帰国する予定がなく、23%が住んでいる国に帰化する考えであると答えている。

なぜ、外国に流出しつづけるのか?

国家統計局は“モンゴル人の外国への移住と外国からモンゴルへの送金とその結果”という調査を、家族の中に外国に在住するモンゴル人がいる家族を対象に実施し、情報を収集した。

外国に移住する人たちの目的は、44%が労働のため、36%が教育を受けるため、13%が家族と一緒に住むためである。15~34歳の移住者の80%は教育、35歳またはそれ以上の年齢の人たちの80%が労働、または家族と一緒にいるために移住している。労働もしくは家族と一緒に住むために外国に移住している人たちの40%は、モンゴルにいたときに仕事に就いていた。彼らのモンゴルに残された家族の平均月収は150万トゥグルグであり、この収入源は年金、福祉手当、給与であり、10世帯のうち4世帯が働いている人がいない状況である。これは、モンゴルでは賃金が低く、家庭のニーズを満たせないことを明確に示している。

解決策

給与は、当該従業員が一定の期間に創出した製品やサービスに対して、雇用主から従業員に定期的に支払われるものである。給与は、労働生産性によって決まる。他のすべての条件が一定であれば、労働生産性が上がり、より多くの価値が生み出され、それが賃金上昇につながる。

労働生産性を上げる主な要因は競争である。自由競争または自由市場があってこそ、あらゆる分野で給与が上昇する。競争に負けたものは破綻する。しかし、経済において、政府の参入が多ければ多いほど、自由競争が縮小する。政府と民間企業は競争できない。モンゴル人が移住している諸外国では、経済における政府の参入が少ない。本来、政府は価値を生み出さない。価値を税として徴収し、分配するマシンである。

天然資源が豊富で、市民の参加、監視が弱い国では、経済における政府の参入が大きくなる傾向がある。これは、経済が完全に鉱業に依存しているモンゴルのような国では特に顕著である。

自由競争の基本条件は、自由価格である。エネルギー、燃料など、あらゆるモノが競争に基づき、自由で変動する価格でなければならない。さもなければ、当該製品やサービスが不足し、品切れとなり、最終的には市場から消える。その理由は、“政府が監視する価格”ではコストを下回り、生産者が破綻するからだ。そのため、あらゆる国営企業を株式会社にしなくてはならない。

モンゴルで賃金が低い理由の1つは、税率の高さである。数百年にわたって税金を納め、それに見合ったサービスを受け、政府を監視できている西側諸国と比べて、モンゴルの民主化以降の30年間の歴史をみても税率は高い。税率を引き下げるためには、政府が小さく、生産性が高くなければならない。あらゆる税率を2分の1に引き下げ、若者を一部の税金から免除する必要がある。

モンゴルは、天然資源から徴収した税金を積立て、安価でコンパクトな賃貸住宅を建設し、国民が地面に穴を掘っただけのトイレから離れる時代が、はたしてやってくるのだろうか?

銀行の金利を引き下げるために、モンゴル銀行(中央銀行)は政策金利をゼロにする必要がある。預金金利を引き下げる基本条件は、人々は銀行ではなく、債券や株式などの有価証券に投資することであり、そのためには、株式会社は人々の信頼を得られるように取り組む必要がある。繰り返しとなるが、自由競争と透明性がそれを実現する。

国は通貨トゥグルグの価格下落を食い止めるために、鉱業から得た資金で新しい産業開発に投資すること。特にIT分野において、AIによる製品開発に向けた若者の育成に力を入れること。開発された製品を武器に国際市場に進出させ、新たな輸出を作り出すプログラムを実施する必要がある。

畜産分野では、遊牧民のバグまたは放牧地による協同活動を促進すること。バリューチェーンの進歩を目指す取り組みに融資を提供すること。数量ではなく、品質に基づいた奨励金を交付する必要がある。

最も早く、そして最大規模の輸出を実現する事業として、ボヤント・オハー旧国際空港を利用し、国際航空アカデミー、国際航空機修理工場、小型飛行機操縦士育成機関を組織する3つのプロジェクトがある。

これらには外国投資が必要不可欠である。外国投資とは、外国からモンゴルに流入している資金、管理、ノウハウなどである。当然、外国投資家は宣教師ではなく、事業をしているため、利益を求める。私たちには、中国のように外国投資家を誘致し、合弁会社を設立し、あらゆる技術を習得する知恵が必要である。

国家統計局の報告書によると、外国から帰国を予定しているモンゴル人は、国に対して「衛生的で快適な生活環境の整備、大気汚染削減、医療、教育、社会サービスの充実、食糧安全保障、経済の安定などの問題を優先的に解決するために取り組むことを望んでいる」とある。これはモンゴルに住む国民も望むことである。

国民が母国で家族と一緒に暮らして行くためには、国は少なくともこれらの問題を解決するために必要な措置を講じる必要がある。さもないと、全国民が外国に逃げ出し、「最後の人は電気を消してください」ということになりかねない。

モンゴル国民は、国と自分自身を発展させ、政府の汚職を一掃し、自由市場によってより良い生活を送ることができるはずだ。■

2024年4月26日

ウランバートル市

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