QUESTIONS ANSWERED IN TORONTO
1932年以来、毎年トロント市で、世界最大の鉱業展示会であるカナダ探鉱・開発協会国際会議(PDAC)の大会が開催されている。今年は125カ国から約2万2千人が参加し、900社が採掘プロジェクトを発表した。モンゴルから鉱業産業大臣ダシドルジ氏を始めとする主要な政府関係者、及び民間部門の代表者達が参加し、モンゴルにおける鉱業機会についてイベントを開催した。
モンゴル政府の鉱業産業に対する政策を紹介した本イベントでは、両国の大使が演説したうえ、モンゴルで活躍しているカナダ企業が実施中のプロジェクトを紹介した。モンゴルで活躍している企業の株を購入した者、あるいは関心を持っている者を含め、約300人の参加者が集まったのは平年と比べて参加者の人数が増えていると注目された。鉱業の衰退サイクルが停止し、成長サイクルに取り戻している現在、鉱業物に完全に依存されているモンゴルは以前の失敗から何を学んだかを示す必要がある。
新サイクルの滑り出し
鉱業バブルが業界最長点に達した2011年に、トップ2684鉱業社の時価総額が約2.5兆米ドルに達していた。だが、2015年の第3四半期を持って、初めて1兆米ドルを下回った。2016年第3四半期を持って、トロント証券取引所に上場されている1675鉱業社の時価総額が2500億米ドルと同等していた。
プライス・ウォーターハウス・クーパースの報告書によると、業界の40社の大手企業が4000億米ドルの収入を得たが、26%の赤字を計上した。
中国経済の構造が製造業からサービス業に移行しているせいで、鉱物の需要が大幅に減少し、商品価格が25%低下した、上述のトップ40社が合計530億米ドルの低品質資産を除却したにもかかわらず、270億米ドルの損失を抱えていた。これらの企業がコスト削減と生産性向上に重点を置いていた。昨年末に、商品価格上昇したため、鉱業の不況が終わり、成長のサイクルが始まっている。従って、モンゴル政府と鉱業企業が外国投資の誘致活動を行っている。
PDACでは後述の会社に投資家らが興味を持っていた:
20年前に導入したエルデネ・レサウス・ディベロップメント(ERD)の時価総額が1.3億カナダドルと同等しており、モンゴルで「アルタン・ナル」と「バヤン・ホゥンディ」という金探鉱事業を行っている(TSE:ERD)。時価総額3千万米ドルである、オーストラリアのAspire Mining社が「オボート」石炭鉱床を発見し、エルでネットで長さ549キロの鉄道建設に着手した(ASX:AKM)。モンゴルで石炭、金、銅の鉱床を発見した時価総額112百万豪ドルの(ASX:XAM)。モンゴルでいくつかの金鉱床の允許を保有している、今年中TSEに上場予定のSteppe Gold社。
中国の巨大市場の隣に位置し、豊富な鉱物資源を持っており、外国投資に関して更なる経験を積んだモンゴルをカナダの投資家らが再び振り返って見ているようだ。
カナダとモンゴル
カナダはモンゴルにとってただ「3番目の隣国」だけではなく、戦略的なパートナーでもある。モンゴルとカナダは44年前に外交関係を樹立した。2016年の二国間貿易額が1940万米ドルに達したのは5年前の数字と比べて、はるかに少ない額である。
カナダは1990年以来、モンゴルに約64億米ドルの投資を行っており、投資の大半を鉱業分野が占めている。2015年現在、トロント証券取引所に上場している13社がモンゴルで活躍してあり、金、銅、石炭などの鉱物の探鉱及び採掘に関する24個の允許を所有している。
TSEに上場しているTurquoise Hill Resource 社がOTの66%を所有しており、OTの地下鉱山事業に関する資金調達の2割をカナダ輸出開発公社とカナダ帝国商業銀行が提供している。
カナダのCenterra Gold社が、2004年から2015年にわたって「ボロー」金鉱山で採掘作業を行い、現在、「ガツールト」金鉱床で採掘作業を行うために、モンゴル政府と交渉中であある。同時に、カナダのEntree Gold社がオムノ・ゴビ県の「ハン・ボグド」と「バヤン・オボー」ソウムの周辺(OTの周り)で銅の採掘作業を行う允許を保有している。
カナダはモンゴルを、民主主義と人権及び法の支配を優先するという共通の価値観を持ち、経済開発と協力を長期的に維持するアジアのパートナーとみなしている。
PDACでは、カナダ国際貿易大臣シャンパン氏とモンゴル鉱業産業大臣ダシドルジ氏が両国間の投資保護と支援に関する合意を結び付いた。
以前から学んだ経験が従来の政策に反映出来ますか
ダシドルジ大臣はまた、モンゴルが鉱業法を改正する準備を進めていると発表した。政府は現行の鉱業法が特別允許に重点を置いており、採掘、加工、生産、環境上保全、安全性を完全に対応していないと判じている。
投資家らが主に新たな法律がどのような変更を齎すか。または、改正された法が鉱業投資にどのような影響を及ばすかについて質問していた。
更に、探査許可を政府と地方自治体の共同協議の上発行していたことを中止するとダシドルジ大臣が述べていた。そうしないと、投資家に迷惑かけながら、腐敗の動機も引き起こされる可能性があったと述べていた。
しかし、財務省が採鉱ロイヤリティの一部を地方自治体に転送していないということを誰も言及しなかった。
投資家は、もし外国企業が主要な鉱床を発見した場合、政府がそれを戦略的な鉱床とみなし、一部を所有するのか?その場合、政府が所有している部分をどのように貢ぐの?商品価格が急激に上昇した場合、以前と同様に臨時利益税が実行される?などの積極的な質問をしていたが、答えは鉱業法の改正が成立した後に出ると考えられる。
そもそも、従来の外国投資は、以前の鉱業サイクルから学んだ経験を従来の政策にどのように適用出来るかに関わっている。
いずれにしても、鉱業減速の終焉と商品価格の上昇を考慮すると、鉱業投資が増加するのは明らかになっている。しかし、モンゴルの全世帯が富から平等な利益を受けられるかどうかがまた不確実である。
翻訳者:バットサイハン オルギル
Trans. by Orgil Batsaikhan