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Sh.バトツェツェグ (BATTSETSEG SHAGDAR)

駐インドネシアモンゴル大使館の前大使


November 14th, 2017


Д.Жаргалсайхан
@jargaldefacto


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33 min


Sh.バトツェツェグ氏は2010年に経営学修士号を取得、その後、インドで教育行政学博士号を取得しました。2009年から2014年までモンゴル大統領顧問として働いていました。駐インドネシアモンゴル国大使として赴任するまで、世界銀行ナショナルコンサルタントとして働いていました。


J.(ジャルガルサイハン): 駐インドネシアモンゴル国大使の任務を終えられて、今は何をされていますか?

Sh.バトツェツェグ: 私は帰国して一ヵ月になります。モンゴルの民主主義を目指す者として民主党の仕事を手伝っています。新しい大統領から顧問の申し出を頂いたので、最も注目している貧困・雇用問題についての計画を立てています。

J: あなたが中心となって活動してきたロータリー・クラブは貧困、雇用問題を取り扱った多くのプロジェクトを実施しました。あなたはインドネシアに赴任した初のモンゴル国大使です。インドネシアをはじめとする東南アジア諸国連合(ASEAN)はモンゴルにとってどんな意義があると思いますか?

バトツェツェグ: 私はASEAN加盟国に駐在する初のモンゴル国大使でしたが、最後の大使だとは思っていません。在インドネシアモンゴル国大使館が閉鎖されただけだと思っています。モンゴル外務省は予算不足によって在外大使館活動を一時的に停止したとみています。これはモンゴルの外交関係において汚点となりましたが、国会の議決により閉鎖されたものではないので、今後活動を再開できると思っています。ASEAN10ヵ国が力を合わせたらどんなに強力かをASEANに加盟している国から見ることができます。インドネシアは東南アジアの中で最も人口が多く、発展指標で上位となっています。140ヵ国の大使館、20の国際団体の拠点があります。人口は2億6000万人、17,500の島々があり、そのうち300の島々に行政機関が所在します。多くの島々は手付かずの自然のままです。私は駐インドネシア大使としてASEANにおけるモンゴル代表の役割を兼ねていました。先進国はASEAN諸国それぞれに大使館を置いています。これには経済的、政策的にとても意義があります。

J: モンゴルはASEAN諸国と経済的にどんな関係を結ぶことができますか?

バトツェツェグ: ASEAN諸国の経済は年々成長を続けています。税金、貿易額、輸送ネットワークの制度を統合しているので、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ大陸に大きな影響を与えています。私たちは1990年に自由市場へ移行してからASEAN諸国との協力や交流の重要性を訴えてきました。それはある程度のレベルに達していたと思いますが、モンゴル政府の働きかけが不十分だったと思います。インドネシアの新しい大統領は、G20のうち経済発展で上位となっているG5入りを目標に挙げています。私たちは、このような急速な発展に着いていく努力を怠ってはどこにも入ることができないと思います。経済発展が遅れている国となってしまう可能性があります。

J: モンゴルがインドネシアと外交関係を樹立して何年になりますか?

バトツェツェグ: 私たちは在インドネシアモンゴル大使館を閉鎖する前に両国の国交樹立60周年記念を祝ってきました。インドネシア前大統領のスシロ・バンバン・ユドヨノ氏が2012年にモンゴルを訪問した際、両国の外交関係が一段と進展したことに言及し「歓迎」と記された表彰を渡していました。私はこの言葉に「私たちにチャンスが開かれた」という意味があったと思います。国交60年になりましたが、両国の外交関係の進展は遅く、首脳会談も3、4年に一度の割合にとどまっています。私は両国関係を深めるために自分にできることを全力で取り組みました。

J: 大使の時は何をしましたか?

バトツェツェグ: 私が取り組んできたことの一つは「生きている」活動です。この活動には大使館全職員の協力が不可欠ということが分かりました。他国の在モンゴル大使館が自国の紹介や宣伝活動のために幾ら予算を取っているか分かりません。私はインドネシアに駐在した3年間、予算なしで活動しなければならない状況でした。そのため外交規定に反しない範囲で自分にできることは何かを考えました。私が大使として赴任した当初、インドネシア政府がモンゴル大使館へ挨拶に来られました。そこで何か協力できることはありますかと聞かれ、モンゴルを紹介でき生きている関係を築ける施設が必要であると伝えました。そしてゲル文化センターを設立しました。帰国して外務省で業務報告を行った時は、このゲル文化センターの活動を高く評価されました。その理由は大使館職員の家族は赴任先ですることはあまりないため、ゲル文化センターを通して彼らの生活を活性化させたことにあります。

J: 在インドネシアモンゴル国大使館の職員は何人いましたか?

バトツェツェグ: 外交官2人、運転手1人、機械技術者1人と4人でした。小規模の大使館が大きな市場で頑張ってきました。私たちは多くの活動を実施してきました。インドネシアは民主主義国ではありますが、政府は官僚主義のため、彼らに何かをしてもらうという期待はありませんでした。そこでその国の一般の人々が大勢で集まる場所はどこか、何をしているかを調べてみたところゴルフでした。私たちには予算がなく場所を借りられなかったため、ゴルフ場に行きモンゴルの紹介や宣伝を行いました。私がある大学で講演をした時に大統領を通してある方と知り合いました。その方はいくつかの大きな島にゴルフ場をもっている実業家でした。その人は私たちがやっていた「モンゴル・ゴルフデー」の開催を快く受け入れてくれました。首都ジャカルタから車で3時間の距離にある、インド洋に面した100ヘクタールの土地を貸してくれました。そこでゲル、馬の厩舎、弓矢を撃つ施設などを建てました。現在はインドネシアの旅行会社が運営しており、そこに在インドネシアモンゴル大使館の職員1人が1年間の雇用契約を結んで働いています。

J: ゲル文化センターの活動を通してモンゴルに来るインドネシア人観光客数は増えましたか?

バトツェツェグ: ゲル文化センターでの体験から実際にモンゴルに感心をもち、観光でモンゴルを訪れる人々は増えたと思います。観光情報が少なかったことに気付いて観光情報センターも設立しました。私が大使をしていた時はゲル文化センターに毎日600人程の来客がありました。

J: インドネシアとモンゴルは相互ビザ免除国となりましたか?

バトツェツェグ: 相互にはなってないです。私が大使をしていた時はモンゴル人がビザなしでインドネシアに行くことができるようにしました。しかし、インドネシア人にはビザが必要です。

J: インドネシアでは個人が島を買うことができます。モンゴル国はインドネシアの島を買うことができますか?

バトツェツェグ: 国として買うことができないと思います。ゲル文化センターの設立に協力し、都市計画の会社を経営するダラマノ氏というインドネシア人実業家は「ジャビバイカ」(Jabibyaka) という小さな島を買い、そこに工場地を作っています。この人のようインドネシアのビズネスマンは島を買収して常に外国投資を求めています。ダラマノ氏はモンゴルからの投資に関心があります。私はモンゴル国内の経済が問題を抱えている状況なので、そういった要望には何も言う事ができませんでした。もしモンゴル経済が良ければ、モンゴル人はインドネシア人と一緒に島を買いビジネスを発展させる可能性があると思います。

J: もしそうなれば両国の民間同士が協力して観光地を作り、直行便が就航し、人々が観光もビジネスもできる環境を作ることができるということですね。

バトツェツェグ: その通りです。その可能性は大いにあると思います。何もないところを投資家は効率よく使用し、生きている環境を作ることができます。ゲル文化センターは海岸沿いにあるため、「チンギスハーン軍が戦っている」というイメージを表現するために30〜40台の船を作り観光スポットにしました。これを見るための海上ツアーまであります。また、チンギスハーンホテルの建設プロジェクトなどが実施されようとしています。

J: 外交関係においては首脳会談も大切です。しかし、両国の民間レベルのビジネス、交流が活発であってこそ外交の存在意義が高まると思います。あなたはまさに民間レベルの交流から始めています。モンゴルの外交関係において改善したいと思うことは何ですか?

バトツェツェグ: 首脳会談を開催する他に大使館は「生きている」活動を行わなければならないと思います。これは両国の国民がお互いを知る架け橋になると思います。そして予算がないからやらない、できないのではなく、人々はどこに集まっているのか、誰と会うかを見つけることが大使の仕事だと思います。他国に駐在するモンゴル人が多い大使館は、その人たちの能力を十分に発揮できる環境を作る必要があります。在インドネシア大使館では、職員は少なかったですが、インドネシアで働いているモンゴル人とその家族が合わせて50人ほどいました。彼らは積極的に協力してくれました。

J 大使の仕事を評価する場合、その国とのビジネス、文化、民間交流などをどのくらいしてきたのか、自国をどのくらい紹介できたかで評価しなければならないと思います。私たちは何カ国の首脳会談をもったかで評価しがちです。これは良くないと思います。

バトツェツェグ: 今も一部の大使はあの国家元首を会わせたい、訪問させたいと言います。私は両国の民間が交流できることは何か、その国からモンゴルに来る旅行者をどのように増やすかなどを考えなければならないと思います。それが旅行サービス関連ビジネスの質・量とも発展させると思います。

J モンゴルの旅行会社は誰が来ても同じ場所を案内し、同じことをやっています。そうではなく、旅行者の特徴や目的に応じたサービスを提供していけば、サービスも多様化し、観光地としての魅力も上がると思います。

バトツェツェグ: 観光客は気候が暖かい国、寒い国から来ています。その目的も様々です。そういった人たちに合わせたサービスを提供できるようになる必要があります。そしてある程度の競争ができればもっと良いと思います。

J: これらを実現していくためにどこの国からもモンゴルに来られるような航空政策が欲しいですね。今ある便数では足りないのが現状です。

バトツェツェグ: 航空会社のエアアジアは、アジアの航空市場で便数を増やしていくことができました。彼らとも連携していけば、モンゴルに来る外国人旅行者数が増える可能性があります。

J 小さい国の外交政策は開放的であるべきです。大国と独自の文化や民間レベルでの交流を行うべきだと思います。あなたは外国に駐在したモンゴル国大使の中で最もオープンで、多くの職務を果たした大使だったと思います。人が何かを成し遂げようとする気持ちはお金より大切だということを、あなたが教えてくれました。

バトツェツェグ: ありがとうございます。

2017年11月14日

 

デファクトインタビューの内容を一部省略しました。

インタビュー全部を

http://jargaldefacto.com/article/sh-battsetseg-battsetseg-shagdarリンクにて

ご覧いただけます。

 日本語版制作:Mongol Izumi Garden LLC http//translate.mig.asia




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