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Economy

デファクトレビュー (2017.12.10)

Defacto Review (2017.12.10)


December 11th, 2017


Д.Жаргалсайхан
@jargaldefacto


353   0


32 min


1. 大統領の予算拒否案を国会が退けた 

2. EU、モンゴルをブラックリストに追加 

3 モンゴリアンカッパーコーポレーション、最高裁で勝訴

4. 新種の恐竜の化石が発見される


大統領の予算拒否案を国会が退けた 

バトトルガ大統領は2018年度の国家予算の一部に拒否案を提出した。これに対し国会は審議し、82.4%の議員が否定票を投じた。大統領の拒否案が認められなかったので国家予算は有効のままだ。大統領が部分的に拒否案を出した主な理由は「必要のない予算」ということだった。

すべての人や企業に対し平等に税金を課し、モンゴルの社会・経済のニーズに応えるために徴収したお金を国家予算という。それはしばしば国内総生産(GDP)の比率で表される。先進国の国家予算はGDPの17~20%であれば健全であり、発展途上国でも30%だ。しかしモンゴルの場合は40%となる。

国家予算は景気に左右されるものなので、今ある手札の中でという原則に従うものだ。しかしモンゴルは2012年~2016年に毎年三つの予算を出している。そして国庫、アジア開発銀行、モンゴル銀行という三つの予算を監査することができず、外国の開発機関の要求に従うこととなった。

国の財政赤字は17%に達した。現在、政府予算と国会予算という二つの予算があり、国会議員には予算執行権を維持している。本来ならば国家予算は一つであり、透明性も確保されるべき。大統領は国家予算が二つあるのは良くないとし、国会に予算拒否案を提出した。しかし国会は審議の上これを退けた。フレルバートル財務大臣は「国庫にある予算は商業銀行へ融資している」と発言。国の予算が商業銀行の高金利の貸し出しに回されていて、この状態を修正すべきだと言っている。モンゴル政府は商業銀行を使って金を稼いでいる。このような状況は絶望的である。フレルバートル財務大臣は、任期中に補正予算を組まない国家予算の実現は非常に厳しいとも述べた。なぜならモンゴルの国家予算は、補正予算なしには何一つ前に進まなくなっているからだ。理由は二つ。一つは主な輸出品である石炭、銅、金は相場価格に左右される問題があるから。もう一つは、政府が身の丈に合わない大きな目標を立てるので、補正予算なしではままならない。それに加え大きな融資が入るとすぐに使いたがり、小さな融資の場合は節約しようとする。

モンゴルは、すでに借金で首が回らない状況だ。高金利の借金を更に高金利の借金で返済する政策が実行されている。ゲレゲ債権は低金利を設定することができた。来年1月にチンギス債権6億ドルの償還期限をむかえる。この償還のために政府は8億ドルの資金を調達した。モンゴル政府は資金が必要となった場合、1,2億ドル多く調達する。しかしその資金で債権を買い戻すことをしない。債務を債務で返しているのでこれは償還とは言えない。債務が増えているだけだ。低金利の融資を見つけたと喜ぶが、問題は金利の高低ではない。私たちは何のために借款を受け取ったのか、いい加減理解すべきである。

常に国家予算は赤字で、常に私たちは債務者である。借金をした人々は何も支払わず、借金をしていない私たちが支払っているのだ。そして増税され、私たちは羽毛をむしられた鳥のように生きている。

EU、モンゴルをブラックリストに追加 

写真撮影ec.europa.eu

欧州連合(EU)は、ブリュッセルで財務相理事会を開き、新たに17カ国・地域をブラックリストに追加した。租税政策の透明性や、他国の企業に特別租税条件があるか、に基づいてブラックリストを作成した。しかし、EUのこれらの国々への対策は未定だ。
  モンゴルの租税政策は、4×10という原則で実施されている。社会保険、所得税など、全租税は10%なのだ。世界の国々で、外国からの投資を自国に呼び込もうとする競争がある。この競争をEUは止める事が出来ない。モンゴルの10%税制が変更される。2018年から、150万トグルグ以上の所得の人に対して25%課税する。税率を上げる所得の最低限度は非常に低い。ドルにすると約600ドルだ。年収7200ドルの所得者を高所得者と判断し、税率を上げようとしている。アメリカではこの層の所得者は、貧困層として政府が援助する。現在アメリカよりモンゴルの方が日用品はかなり高いにも関わらずだ。人口開発や国民の利益を侵害するような租税政策を前政権が決め、現政権が実施しようとしている。

ヨーロッパのオランダ、マルタ、ルクセンブルク、アイルランドなどの国々は低税率であるにも関わらず、ブラックリストには載らない。租税回避地として指摘されるケイマン諸島やバミューダ諸島はEU加盟国であるイギリスの領土であるため、リストには載らない。モンゴルはオランダと二重課税回避条約を締結しており、 モンゴルに登録されている法人の約半分がオランダにも登録されている。理由はオランダと二重課税を回避する条約があるからだ。その一方、テロ資金供与の疑いでブラックリストに載らないようにするための条件は厳しくなっている。幾つかの国では、外国投資法人からは法人税を取らない、という法律があるくらいだ。モンゴルはそれらの国に比べるとまだましだ。EU自身、加盟国に対して評価すべきだ。
  ブラックリストに追加された国・地域は、限定的ではあるがEUからの資金は受け取れなくなるとある。財務大臣が、この事について明確にするための会談を近日中に開催する、との報道もある。しかし、モンゴルはブラックリストに追加されたが、最悪の部類ではない。
  モンゴルが死刑制度を復活させる話に対して、懲罰的にブラックリストに追加されたと一部で言われているが、これは関連していないと思う。


モンゴリアンカッパーコーポレーション、最高裁で勝訴 
 
2017年03月29日、エルデネト鉱業会社(モンゴルの鉱山業を営む企業。1978年にソビエト連邦政府とモンゴル政府の合弁で設立されたモンゴル最大の企業。)の全役員を、政府が任命したと発表。これに対し、モンゴリアンカッパーコーポレーション(MCC)が提訴した。第一審、第二審いずれもMCC側の訴えが認められ、今月7日、最高裁もこれらの判決を支持した。
 エルデネトの全役員を政府が任命することは、モンゴルの統治が政府によりどれほど侵害されているかを見せつける出来事の一つとなった。MCCはエルデネトの株式の49%を保有している。しかし、その49%を国会が議決して没収してしまうような状態になった。会社の役員全員をクビにし、自分たちに都合の良い役員を任命し、同社が100%国有だと宣伝しているのとまったく変わりのない状態だ。

どんな理由があれ、民間法人の資産を国会の決議で奪い取ってはいけない。こんなことが許されると、すべての私有財産は保証されなくなってしまう。

しかし裁判でこれと同様な判決が出た場合、それは別の問題になる。
 ここに二つの問題がある。一つは立法、行政、司法の権力が入り乱れ、誰もが自分勝手な事をしているのが分かる。今回は、法律に則り「国による私有企業の資産奪取は違法だ」と判断された。
 ロシア政府が49%の株式をあるモンゴル法人から買収し、当時の政治家が陰謀を企てたという話は別の問題だ。犯罪にあたるのはこれではない。しかし、貿易開発銀行(TDB)のオーナーが、預金者の預金を使い、債券で5億の偽装契約をして“何か”を買ったというのは違法で大問題だ。これに関し、国会は審査チームを結成しアユルサイハン議員をチームリーダーにした。同チームは国会で報告をしたが、国会はTDBについては言及せず、役員会の変更について裁判で訴えている。自分たちに都合の悪いことを隠そうとする見え透いた行動だ。商業銀行トップが預金者の金で好き勝手するのは違法であるし、大問題だ。アユルサイハン議員の報告書は話題にならず、全く違う方向に話題を持っていってしまった。
 銀行は、モンゴル政府に大きな影響を与えている事が分かる。国会議員や与野党双方の政治家は、銀行から条件の良い融資もらったかのように見える。このように政治家と銀行が互いに庇い合った状況で物事が進んでいる。司法の独立がまだ不完全なので、多くの汚職問題についてたった二日間ほど報道され、後は沈黙という状況だ。例えば、汚職対策局が政治家を逮捕しても、検察がすぐに釈放してしまう。私たちの前で猫とネズミのような演技をして正義を装うような、無責任な出来事が続いているのだ。政治家を監視でき、政党への融資がきちんと報告されるようになるまで、このような茶番劇は終わらない。

新種の恐竜の化石が発見される 

約7100万年前の白亜紀後期のものとされる超大型恐竜の化石が発見された。ハルシュカラプトル・エスクイリエイと呼ばれるこの恐竜は二足歩行で肉食、水中を泳げたとみられる。この化石が、モンゴルの南の地域から中国経由でヨーロッパに密輸されたという疑惑がある。この化石は当初、モンゴルのウハートルゴドという地域で発見された。
 この新種の恐竜のイメージを「ザ・ガーディアン」紙が公表した。化石はウハートルゴドから秘密裏に運び出され、国境を超えたと言われている。この裏に、モンゴルの国境はしっかり管理されているのかという問題がある。7100万年前には飛んでいた恐竜が、今になって自分で国境を飛んで超えるはずはない。モンゴルの国境から、何でも持ち出せてしまうのはなぜなのか。二年前、中国の税関当局が「モンゴルからの列車で遺体が発見された」とモンゴル政府に通知した。この事件についてもモンゴル政府は沈黙した。過去にもモンゴルで発見された化石が国外へ持ち出され、返還されたことがあった。モンゴルの国境から貴重な化石や文化財が持ち出されているのに、税関は何をしているのだろうか。なぜ、国民に何も報告しないのか。

最近、ツァガーン・ハダ地域からの蜜輸出が横行しているため、中国側が国境を閉鎖する通知を出した。ツァガーン・ハダ地域からどんなものが輸出されたのかは不明であり、モンゴル政府からの発表は何もない。国境手前では6000人が、国境再開まで足止めされている。

デファクトレビューの一部を省略した。

レビュー全部を

http://jargaldefacto.com/article/defakto-toim-2sh17-12-1shリンクにてご覧いただけます

 日本語版制作:Mongol Izumi Garden LLC http//translate.mig.asia



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